第8章 職場体験
犬「幸い目撃者は極めて限られている。この違反はここで握り潰せるんだワン。だが君たちの英断と功績も誰にも知られる事はない。どっちがいい?1人の人間としては…前途ある若者の偉大なる過ちにケチをつけたくないんだワン」
そう言ってグッと親指を立てる犬さん。きっとこの人は私たちのためを思ってこの話をしてくれたんだ…
マ「まぁどの道監督不行届で俺らは責任取らないとだしな」
飯「申し訳ございませんでした」
マ「よし!他人に迷惑かかる、わかったら二度とするなよ!」
飯田くんの担当のマニュアルさんは飯田くんにチョップをした。いい人なんだなあ。
轟「すみませんでした」
緑「よろしく…お願いします」
『お願いします!』
犬「大人のズルで君たちが受けていたであろう称賛の声はなくなってしまうが…せめて共に平和を守る人間として ありがとう」
轟「…最初から言ってくださいよ」
焦凍くん啖呵きっちゃったもんね。でも、焦凍くんが言わなきゃ私が言ってたかもしれない。チラッと焦凍くんを見ると、複雑そうな顔で顔を背けられた。
思わぬ形で始まった路地裏の戦いはこうして人知れず終わりを迎えた。