第8章 職場体験
轟「やめてほしけりゃ立て!」
焦凍くんの声がこの狭い空間に響く
轟「なりてえもんちゃんと見ろ!!!」
それはきっと、お母さんに会って変わった焦凍くん自身の言葉だ
焦凍くんは炎で思い切りステインを攻撃する
が
ステ「言われたことはないか?個性にかまけ挙動が大雑把だと!」
緑谷くんはステインによってまた行動を封じられたため動けない。だったら私が!
『いけ!!』
地面にかかと落としをして、まっすぐにステインに向かって石の山を作る
そして
『乱脚!!』
ガッと石の山ごと蹴りつける。すると、少なくとも目くらましにはなったらしく、ステインが怯んだ。そして、なにかを見定めるように私を凝視する。そんなステインに私は声をかけずにはいられなかった。
『…あなたは、何を思ってこんなことをしているの…?』
ス「あこがれを穢されたからだ」
『…憧れ…』
ス「ああ。だから、偽物を壊す!!お前はただしきものだ…が、俺の邪魔をするならば容赦はしない!」
ステインはまっすぐ私に向かってくる。素早い動きに、一瞬遅れてしまう。やられる!そう思ったときだ
飯「レシプロバースト!!」
飯田くんが立ち上がり、ステインを蹴り飛ばした。
飯「もう…3人にこれ以上血を流させるわけにはいかない!」
ステ「感化されとりつくろうとも無駄だ。人間の本質はそうやすやすと変わらない。お前は私欲を優先させる偽者にしかならない!ヒーローを歪ませる社会のガンだ。誰かが正さねばならないんだ」
ステインの信念を感じた。ただの破壊を楽しむあのときの手の人…死柄木さんとは違う、目に宿る強い思い。それを感じた
轟「時代錯誤の原理主義だ。飯田、人殺しの理屈に耳貸すな」
飯「いや、奴の言う通りさ。僕にヒーローを名乗る資格などない。それでも…折れるわけにはいかない。俺が折れればインゲニウムは死んでしまう」