第8章 職場体験
皆(最初に変なの来たせいで大喜利っぽい空気になったじゃねぇか!)
私結構まともなのにしちゃった…と思う。どうしよ、もっと面白くしなきゃダメかな…
蛙「じゃあ次、私いいかしら」
そんな中手を挙げたのは梅雨ちゃん。梅雨ちゃんは壇上に立つと、にこやかに発表をはじめた。
蛙「小学生の頃から決めてたの」
そこに書いてあったのは【梅雨入りヒーローFROPPY】
ミ「カワイイ!みんなから愛されるお手本のようなネーミングね!」
皆(ありがとうフロッピー!空気が変わった!)
よかった、私も面白いの書かなきゃいけないのかと焦った!本当にありがとう梅雨ちゃん!さて、じゃあ次は私かな…私も席を立って、前に出る。うわ、思ったより緊張する…
『わ、私のヒーロー名は…これです』
私が書いたのは【ハートフル】。
『この前、お父さんに私がヒーローになれば、平和な世界になるって言われて…絶対にそうするって、決めたんです』
ミ「とってもいい名前!!可愛いし、なにより決意の表れって感じ!」
ミッドナイトにもお墨付きをもらって、これでよかった、と思った。緊張が一気にほぐれて、安心しながら席に戻る。
上「マナ、親父さんとこ行ったのか」
『うん、テレビで応援してくれてたみたいだから、報告に』
切「遠いとこにいんのか?」
『入院中なの。珍しい病気みたいで、なかなか治療法が見つからないんだ』
私のお父さんは入院しているけれど、命に大きく関わるというものではない。ただ珍しい病気で、身体がとても不自由なのだ。検査や治療の予定がない日には外泊許可を貰って家に帰ってきては私やお母さんと過ごしている。
耳「じゃあ、名前の通りお父さんに誇れるヒーローに早くなって、安心させてあげないとね」
『うん!』