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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第3章 何処?


イリヤが色々とアタシを見つけたときの状況を説明してくれるけど
全然頭に入らないよー
何でこんな事になったのだろう
アイスを食べに行きたかっただけなのに
それよりも…
アタシは死んじゃったのかな?
これからどうしたらいいんだろ…


イ「百面相でもしてるのか?顔色変わりすぎだろ」


人が真剣に悩んでるのにこの人は


『ほっといて!』

『でも…助けてくれてありがとう…』

イ「別にたいしたことしてねーし、何ともねーならよかった」





ガチャ
おばあさんが湯気の出てるお皿を持って部屋に入ってきた。

お「おやおや 元気になったようだね
ほら、冷めないうちに二人とも食べなさい」

『ありがとう、おばあちゃん』


受け取ったお皿はとっても美味しそうな臭いがした。
一口食べると心が落ち着いてきた。


『これからどうしよう…』


急に今の状況を考えてこれからの事に不安になり涙が溢れてきた。

ポタッ
スープに一粒涙が落ちる


イ「シュリ 家は何処なんだ?なんなら送ってやるぞ」

『家は…(ここには)ない…』

小さな声で答えた

イ「はぁ?ないって…ああ シュリの村も魔物に襲われたのか…」

イリヤの考えてる事は違っているのはわかっていたけど、違う世界から来たかも?なんて言っても信じてもらえないだろうし、果たしてそれがあっているのかもわからない状況だ。
口をギュッと閉じて考え込んでいると
おばあちゃんが


お「行くところがないのならここで暮らすかい?」
『おばあちゃん…』
お「子供もいなかったから おじいさんが亡くなって一人っきりだしね」
『そんな…おばあちゃんに迷惑かけちゃうよ』

いきなり見ず知らずのアタシなんかのためにそんな事言ってくれるなんて


お「シュリちゃんが嫌でなければ話し相手になってくれると嬉しいよ?」

『ありがとう おばあちゃん』

ニッコリ笑うおばあちゃんを見て涙が止まらなくなり、おばあちゃんの胸にすがって泣いてしまった。




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