第3章 何処?
唸っていると
バン!
勢いよくドアが開いて男の人が入ってきた。
『あらやだ イケメン』
どちらの奥様だ
と 自分に突っ込んでみたりする。
部屋に入ってきたのは顔にタトゥーの入ったイケメンさんだった。
?「…はぁ?」
はっ 心の叫びが声に出てた!
口を手で塞ぐがもう遅いですよね…
?「何言ってるんだお前…」
ああ、イケメンが残念な顔になってる…
残念なイケメン じゃない!
イケメンさんが呆れた様な顔で
じーっと見つめてきた。
誰だか知らないけど
イケメンに見つめられれば
かなり照れる
『いえ 何でもないです///』
?「訳わかんねー奴だなお前、もう平気なのか?」
『?平気とは??』
?「お前この裏の山ん中で倒れていたんだぞ?あのまま寝てたら魔族に食われてたな」
『くっ、食われる!ってか、魔族って何』
話が全く見えてこない。
倒れてた?魔族?食われる?
『あのー申し訳ないんですけど、貴方は誰ですか?ここは何処?全くわからないんですけど』
?「俺はイリヤだ、旅の途中でこの村に寄るところだったが村の入り口辺りでお前が道端に転がってた。
そのままには出来なかったから、近くの家ならお前事を知ってると思って、このばーさんの家に連れてきたって感じだな。
でもお前この村では見かけたことない娘だって言うから…」
『アタシはシュリです。車に引かれそうになったのは覚えてるんですけど…
あっ、リナ… 女の子がいませんでしたか?』
イ「シュリの他には誰もいなかったぞ?それに"くるま"って何だ?」
『へ?』
誰もいない?ってか車を知らないの?
どういう事ですか!
ああ、よく聞く話なのか?
死にそうになったら異世界に行っちゃう
的なアレなのか!
でも、魔物って…
もっと安全な設定あったでしょ!
ああ 神様はなんて意地悪
アタシを助けて下さいな。
悲劇のヒロインぽく胸の前に手を組み
お祈りしていると
イ「何ゴチャゴチャ言ってるんだ?頭打ってるのか?」
このイケメン もといイリヤは失礼な人だ
と自分の中で位置付けた。