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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第15章 茜色の秘密



逆光でシルエットしかわからず
振り返ったシュリの姿は
漆黒の髪をツインテールにし
頭の両側に付けた髪飾りが
ピンと立った耳のように見え
ドレスの後ろを飾るリボンが風に靡き尻尾が動いているように見えた

カ「レリー!」

『えっ?』




一瞬何が起こったかわからなかった
視界が真っ暗になり
カイルの胸に顔を埋めていると
理解するのに時間がかかったからだ

思い切り力強く抱き締められているのに
優しくカイルの腕に包まれた

えっ!何?どういうこと‼
突然の事で頭がついてこない

『カ、カイル?どうし…たの?』



カ「ハッ‼ す、すまないシュリ」

ガバッと音がするんじゃないかと思うほど両腕を持たれて体を離された

『だっ、大丈夫だけど…具合でも悪い?』

カ「いや、何でもないよ」

そう言ったカイルの顔は王子さまスマイルに戻っていた

カ「シュリは抱き心地が良さそうだったから」フフッ

『もう、からかわないでよ!』

カ「アハハッ ごめんごめん もうここで大丈夫だな チョット用事を思い出したこら俺はもう行くよ」

『あっ、忙しいのにごめんね、カイルありがとう♪』

またな、と言って後ろ手に手を降りながら戻っていってしまった

さっきのカイル何だか変な気がしたけど…
いつもの王子さまスマイルだったから気のせいか と思い中庭の中に進んでいった。



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