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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第15章 茜色の秘密


案の定迷いました…
廊下にはいくつもの同じような扉
キューちゃん達を待てばよかったかな
なんて、ボソボソ独り言を言い考えながら
歩いていると 急に目の前が暗くなり

ポフッ

『うっぷ…』

顔から何かに突っ込んだ
ん?
顔をあげると そこにはカイルさんが

『あっ、カイルさんごめんなさい 考え事していて前見てなかったの 大丈夫でした?』

カ「シュリ様の方こそ大丈夫ですか?
あぁ 鼻の頭が赤く フフッ 擦れてしまいましたね」

宴で話したときと同じ王子さまスマイルで
目の前に立っていた

『えっ!ウソ!』

慌てて両手を鼻にあて隠してみたけどもう遅いよね
カイルさんがお腹を抱えて笑い始めていた

『もう、カイルさん笑いすぎです…』

カ「これはこれはレディーに失礼いたしました」

クスクス笑いながらお腹の辺りに片手を置きお辞儀した
王子さまって本当にこういう風にお辞儀するんだなぁ…なんて思いながらボーっと見いってしまっていた。

少しそのまま見つめてたが 我に帰り
ハッ!恥ずかしいなぁ もう…

『まだ宴は終わっていませんがどちらに行かれるのですか?』

カ「あまり人混みは好まなくて…少し思い出に浸りながら城を歩いていただけです」

ふんわり笑いながら答えてくれたカイルさんを見て 少し違和感を覚えた

豹って肉食で獰猛な狩人?的なイメージしかなかったと言うのもあるが
この魔族の国に来てから王様やキューちゃんとロプちゃん以外に こんなにも笑顔で優しく接しられた事がなかったので不思議だったからだ

カ「シュリ様は…」

『"様"なんてやめてください 気恥ずかしくて慣れないですから』

カ「それでは私のこともカイルとお呼びください」ニュコリ

『わかりました♪』

やっぱりこの人は人間とか魔族とか気にしないのかな?

好い人だ!

とシュリの中で位置づけられた


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