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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第14章 宴




王様side

宴の最中
他国の王族や貴族のご機嫌取り
いいや…
王妃に人間を立てるならば自国の姫をと
言い寄ってくる者達に嫌気が挿してきた頃
先程までおとなしく座っていたシュリがキョロキョロしだしたと思ったら急に席を立った

何処に行くのかと目の端で追っていると
飲み物のワゴンに行くのがわかった

誰かに取りに行かせれば良いものを…
シュリらしいなと思い
王「フッ…」
自然と口が笑ってしまった

まだ 此処に来て慣れないこともあるが
一緒に過ごす間に 好奇心がありすぎるというのか あれこれ他人にされるのではなく 自分でしたがり 失敗をする…
のが 彼女の癖?なのか性分らしいな
無鉄砲で後先考えず行動するところは
いつもハラハラさせられるから たまったものではない

だが、しかし 今までに感じたことがないそんな気持ちに心地よさも感じているのも確かだ…



ん?
シュリが誰かと話をしているのが見えた
あれは カイルか…

先程挨拶の時に他の者とは違った好奇の目で見ていたいたから気にはなったが
まさかな…

王族達の相手をしながら シュリ達が気になってチラチラ見ていると
カイルが跪き シュリの手にキスをした
それを見た途端 何か胸の奥に黒い靄がかかった気がした
只挨拶をしただけだとはわかっていたが
シュリの頬が赤く染まるのを見たら
体が勝手に動いていた

誰にも触れさせたくない…と…

近づいていくと 又もカイルはシュリの頬に手を伸ばそうとしてきた

多分これは怒りだろう
気が付いたときにはカイルの腕を掴んでいた

王「何をしている…」
カイルに向けて放った言葉だったが
シュリが答えてきた
それさえもカイルを庇っている様に思え
嫉妬していた

それを楽しんでいるのか
カイルはわざとらしく挨拶を返してきた

王「気安く触るでない」
誰にも触らせたくなくて
シュリを腕の中には包み 言い聞かせたが
本人は全く分かっていないようだった
まぁ、それがこいつの性分かと諦め
ポンポンと頭を撫でた





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