第14章 宴
『あっ!』
王様の後をついて歩いていたら
足元に何か絡まって前のめりに転びそうになってしまった
王「シュリ!」
王様が声に反応して振り向き
抱き止めてくれた
だが!間が悪いことに真っ赤なジュースが入ったコップを持っていましたよ…
咄嗟の事でそのまま倒れてしまったので
手の中のコップからはジュースがこぼれ
王様とアタシはびしょ濡れになってしまった
『うわっ‼王様ごめんなさい』
すぐに拭くものとキョロキョロして探したけれど何もなく
周りの者もアタシの仕出かしたことに驚き固まっていた
一番身近にあった拭くものでいいや
アタシは自分の身に付けていたスカートの裾で王様の顔や服についたジュースを拭き取っていった
「何という無礼な!」
「これだから卑しい人間は!」
口々に皆騒ぎ立て始めると
ペロッ 『キャッ! 王様!何するの///』
王「お前の様に甘いジュースだな」
ニヤリと笑いながらアタシの顔についたジュースを舐められていた!
アタシを横に立たせると いきなり
王「随分と立派な尻尾だ これなら"うっかり"足元に絡んでしまうこともあるだろうな」
大気が震えるほどの怒気を含んだ声で近くにいた 爬虫類系の者の尻尾を掴み上げた
爬「ひぃ!おっ、お許しを!け、決してわざとでは」
王「シュリは我が妃になる娘 シュリへの無礼は 王である私への無礼だと言うことだ!」
逆の手の爪を出し 掴んでいた尻尾の主へ降り下ろされようとした
爬「ぎゃぁぁぁぁぁぁ お助けをー」