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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第12章 人の手と獣の手


王様の尻尾にくるまれてウトウトしていると

王「明日の夜宴を開く お前も出席しろ」

『明日? 急だね でもアタシなんかが出ても良いの?』

王「面倒だが 近隣諸国の王族や貴族達に お前を引き合わせるのだそうだ」

『へ?』

王「外部からの反発を煽れば私が心変わりをすると思っているらしい」

『なにそれ!』

目が覚めちゃったじゃないか

王「そう言うな…私とて不本意だがお前はおとなしく私の隣に座っているだけで良い」

『ううっ…』

納得いかない…
やっぱり王様にとってアタシは悩みの種になってるんだね


一国の王様が近隣の人達と揉めるのはよくない事ぐらいアタシにもわかる

でも今まで見てきてもこの国で人間は受け入れられない…

それは当たり前だと思う
人間だって魔族を怖がり軽蔑し同等などとは思わないのだから

そんな中でアタシを守ってくれる王様
アタシに何が出来るのだろう…

お妃様になんてなれるとは思っていな
本当はなりたいけど…

今は"紛い物のお妃(仮)"それが今のアタシ

それでも
紛い物でも王様の傍にいる間ぐらい
アタシに出来る役割を探し出したいな…



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