第10章 軽蔑
王様にまた片手で抱き上げられたまま連れてこられたのは玉座の間で 多分偉そうな人達が並んでいた
王様が玉座に座ったので アタシも横に降りようとしたら そのまま膝の上にすわらされた
いや…皆さん怖い顔でアタシを見てらっしゃるので膝の上に座ってる場合じゃ…
王「私はシュリを妃に迎える」
ア「お、王よ…い、今な、なんと?」
王「何度も言わせるな!シュリを妃にすると言ったのだ」
ん?今なんと⁉
王様の顔を覗きこむと
真紅の瞳と目があったと思ったら
また大きな肉球で頬を撫でられた
ヤバイ、これ癖になる♪
大臣1「何を世迷い言を!王家に人間の血を入れるなど あってはならないことですぞ‼」
王「意義のある者は 心して前に出よ」
浸ってる場合じゃない 王様!それは横暴って言うんじゃ
それより威圧感が半端ないです
ビリビリしてます…
初めて此処に来たときもこんな感じでお城壊れそうだったのに
あーあ さっきまで偉そうにしていた人達が下向いて小さくなってるよ
そりゃぁ 生贄にされないようにしてくれるのはうれしいよけど
でもいきなりお嫁さんは…
しかも!初めて聞いたし!
何よりもプロポーズなんてのも聞いてませんが…
色々考えてる間も王様と大臣さん達の言い合いは続いていたけれど 平行線をたどるだけで また後日ということになったらしい
話の内容は今までの歴史の中には人間を妃にするなんて事はなかったらしいし そもそも生贄なのに生きている事 何よりも下等な人間ごときが王妃になるなるてあり得ない!ということだ
ここに来てからは王様と一緒にいないときはキューちゃんとロプちゃんが一緒に居て優しくしてくれていたから忘れていたけど アタシを見るあの目 魔族の中にいるという意味を改めて感じてすごく怖かった…