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温もりに包まれてて 【贄姫と獣の王】

第10章 軽蔑



『あれ?でもここ地下で外も見えないのに 何で夜が明けたの解ったの?』

不意に感じた疑問を冷静に聞いてしまった

王「あぁ それは私の姿が先程戻ったからだ 人の姿になるのは"天啓の夜"だけ…
夜が明ければ またこの姿になり魔力も戻るからな」

少し目を伏せ 話す王様を見て何だかキュッて抱き締めたくなり 乗っかったままのお腹に腕を回して力をいれた




あっ そうだ!

『王様? あのぉ…』

王「ん?どうした?」

『何か着るものを…欲しいか…なって…』

恥ずかしすぎる…
また王様のお腹に顔を伏せちゃった

王「そうだな その姿で外に出るのは…」
(誰にも見せたくはないな…)


最後の声は小さく最後の囁かれて聞き取れなかった

王「ドレスは色々と血だらけになってしまったな
シュリは小さいから抱えていけば大丈夫であろう」

『へっ?色々血だらけ?ってか抱えてって…』

変な声がまた出ちゃったじゃないか
血だらけって…あっ…刺客の人のとか 王様のとか…アタシのもか!
そうですよね 初めてですからね///…
それを着ていくのは流石のアタシも恥ずかしいです…

でも素っ裸で王様に抱っこされて行けと!

『ムリムリムリ!』

何処の露出狂ですか…
こんなアタシでも羞じらいぐらい知ってます

王「暴れるな」

王様はそのまま立ち上がり左腕にアタシを座らせて抱え ローブを着た

丁度 アタシは首だけチョコんと出てる感じで
あっ、問答無用なんですね…
でもこれなら見えないかな?とか思い
機嫌が良くなってしまったが

よく考えると素っ裸で王様に抱きついているのには変わりない…
恥ずかしがる割には そんな事に気が付かないのか…
表情がコロコロ変わるシュリを見て 王様は少し口の端をあげながら扉を開けた


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