第10章 軽蔑
目が覚めると
柔らかいもの包まれていた
ふかふか♪
この布団気持ちいい…
頬をスリスリしながら
手触りを楽しんでいると
王「目が覚めたのか?」
『ん?』
ガバッと音がするぐらい
勢いよく顔をあげると
優しい真紅の瞳があった
『王様!…お…おは…よぅ』
王「おはょう…大事ないか?」
『だ…い…じょうぶ…』
あれ?なんで王様の上で寝てるんだろ⁉
しか…も…何も着ていませんが❗
今の状態を確認しようとまわりを見渡す
昨日は真っ暗だったけど
今は横にランプがあるため
近くだけは見えている…
王様が壁に寄りかかって
座っているお腹の上に
アタシがうつ伏せで寝て
上には王様のかな?
ローブが掛かっているだけですょ…
また 半分寝ぼけている頭を必死に動かして昨日の事を思い出そうとした
地下に連れてこられて…
刺客に殺されそうになって…
男の人に助けられて…
あっ!王様だったんだよね…
ハッ!…///ウッ…
食べられちゃった…んだよ…ね…///
って 食べるってそっちだったのね⁉
恥ずかしすぎる…
自分から食べて とか言っちゃったよアタシ!
食事の"食べる"だと思って覚悟決めたのに
ハウッ…///
顔に熱が集中して来たので 紛らわそうと
王様のお腹に左右にグリグリ顔を擦り付けた
王「シュリ…くすぐったいのだが…」
王様が申し訳なさそうな声で言ってる
『ごっ ごめんなさい!』
また ガバッと顔だけあげて王様を見ると
王「よい 鼻の頭が赤くなってしまっているぞ…フフッ
起きたのなら丁度良い 先程夜が明けた様だから部屋に戻るぞ」
王様は笑いながら大きな手で 頭を撫でてくれていた
『うっ…うん そっ…そうだね…』
ヤダッ すっごく挙動不審な言い方になっちゃったじゃん!