第9章 天啓 ~生贄~
イッタ…
もろに背中から倒れ強打してしまった。
ヒタッ…
冷たい皮膚に口を塞がれた
王様じゃない!
「し、静かにしろ生贄の娘」
蜥蜴みたいな人に馬乗りにされ
何で剣持っているの?
「ここには従者は入ってこない事は調べが付いている ここでお前と入れ替わり王を待たせてもらうぞ」
王様を狙ってるって暗殺者⁉
生贄じゃなくこんなところで殺されるの?
剣先が高く上がったのが見え
もうダメ!咄嗟に目をキツく閉じた
ドンッ! ザクッ…ピチョ…
顔に生暖かい液体がかかったけど痛みはないみたい
目を開けるとアタシと暗殺者の間に頭からフードを被った人影が…
その人の手の甲からは血が流れていた
アタシを庇ってくれたの?
蜥「王の従者か⁉ 邪魔をするな!
あんな人間に荷担するような腰抜けの王など捨てろ!」
腰抜け⁉
怖いなんて感情は消えていた
アタシを庇ってくれた人と蜥蜴の人の間に手を広げて立ち
『王様は腰抜けなんかじゃない‼ 自分の気持ちを殺してまでもこの国を 人々を守ろうとしてるのに‼ 何も知らないくに…王様をバカにしないで!王様は…立派な王様なんだからね‼』
蜥「煩い!おとなしく死ね‼」
蜥蜴の人がまた剣を振り上げてきた
今度こそ切られて死ぬのかな…