夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第5章 いま愛を語ろう
それからというもの俺は仕事終わりで翔くんを食事に誘うことが増えた。
最初の頃は俺が一方的に誘うばっかりで翔くんから誘ってくることはなかった。もしかして仕事が忙しい翔くんには迷惑なのかな、とか、俺は翔くんの事大好きだけど、翔くんはそれほどでもない?なんて気にしたりして、誘う回数を減らしたんだ。そしたら今度は翔くんが遠慮気味に誘ってくれるようになった。
ただ単に自分から誘うのが恥ずかしかっただけだったみたい。
「今日これから予定ある?」
そう聞いて来るだけで頬がうっすらと染まってるんだ。付き合い始めて照れ屋な翔くんを知ることができた。格好いい翔くんばかり見てたけど、俺にだけ見せる可愛い翔くん。
「ううん、何もないよ?一緒にメシ食いに行こうか?」
そう言ってあげると嬉しそうに微笑んだ。
ずっと好きだった翔くん…知れば知るほど大好きになっていった。
そうなってくると別の悩みが俺の頭を支配した。
もうすぐ付き合い出して2年が過ぎようとしてるのに俺たちは一線を越えられずにいた。
なんとなく躊躇われてキスより先に進めなかったんだ。
だって男同士でエッチするのって大変なんだよ?一応調べてはあるんだけどね…翔くんが望まないならこのままでもいいかと思っていたんだけど、でも翔くんと一緒にいる時間が増えれば増えるほど翔くんの全てが欲しくなっていく。
翔くんはどう思ってるんだろう…