夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第4章 wish
「もうひとり同じような事で悩んでる奴がいるんだけどさ、俺の最も苦手とする分野なんだよなぁ…どうしてあげたら上手くいくのかな…」
「え?他にも?それってメンバーの中にいるの?」
「うん」
俺には全然わからない…大野さん、やっぱ凄いわ。
でも誰なんだ?相葉さんは朝から超元気だったしなぁ…ということは潤くん?
収録が終わり楽屋に戻る途中で潤くんを捕まえた。
「潤くん、ちょっといい?聞きたい聞きたいとあるんだけど」
「ん?何ニノ?」
「潤くんって今何か悩み事ある?」
「今?今はライブ構成だよなぁ、なんで?」
「ん~、翔さんが何か悩んでそうだったから大野さんに聞いたらメンバーの中に同じ事で悩んでる奴がいるって言うからさ、相葉さんではないなぁと思ったんだけど、潤くんではないんだ」
「あ~、そういうことかぁ…成る程ね、確かにいるなもうひとり」
「え?潤くんも翔さんの悩み知ってるの?」
しかももうひとりが誰かも知ってたんだ。潤くんが違うとなった今、相葉さんしか残ってないけど。
「知ってるっていうか、見てればねぇ」
俺って何を見てるんだろう。
「俺、自分のこと買い被ってたかも…」
「は?どうした?」
「そこそこ鋭い人間かと思ってたけどそうでもなかったみたい」
「はははっ、灯台もと暗し、ってね、自分の事は自分で見えなかったりするんだよ」
潤くんが可笑しそうに笑った。