夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第4章 wish
「おっはよ~」
楽屋に響く元気な声。
「おはよ、相葉くん」
「はよ、相葉ちゃん…朝から元気だな」
「うん、朝が一番元気かも」
「ちょっと迷惑だなそれ…」
「なんだよニノ~、ひど~い」
俺に抱きついてきた相葉さん。
「だからそういうのが迷惑なんだよ…仕事前に疲れるだろ?」
「あ、そっかごめんね?」
ニコッと笑う相葉さんの後ろでこちらを見ている翔さんと目が合ったんだけど、ふいっと視線を逸らされた。
なんだか悲しそうな表情をしてるんだけど、やっぱり何か悩んでるのかな。相談に乗れればいいんだけど、さっき聞いても話してくれなかったしなぁ。
番組の収録中、隣にいた大野さんに話しかけた。
「ねぇ大野さん、翔さんの様子少しおかしくない?」
「ん?そうかぁ?」
「何か悩んでるのかな」
「ん~、まぁ悩んでるのは悩んでるんだろうけど、俺にはどうしてやることも出来ないし…」
「え?大野さん何か知ってるの?」
「ん、まぁ長い付き合いだからな…見ててわかったよ」
大野さんには見えてるんだ、翔さんの悩み事…
大野さんの方が俺よりも翔さんのことわかってるんだ。そこでも俺は勝てないのか…一番大切な人の事なのに。