• テキストサイズ

夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》

第13章 ナンバーワン


「お腹すいたでしょ?メシにしよ?適当に頼んじゃったけどいいかな?」

「うん。俺はなんでもいいよ?今日は智くんの誕生日祝いなんだから」

テーブルの上には運ばれたばかりの料理とシャンパンが並べられていた。

「じゃあ、座って」

「うん。わぁ、旨そう~」

「良かった、翔くんの好きそうなもの頼んだんだよ?」

「そんなの気にしなくていいのに。これじゃ誰のお祝いかわからないよ」

「いいの、いいの。俺は翔くんと誕生日迎えられるだけで…はい、グラス持って?」

「ありがと…はい、智くんも」

智くんからシャンパンを受け取り智くんのグラスに注ぐ。嬉しそうに注がれるシャンパンを見つめる智くん。

「じゃあ、智くん、一日早いけど誕生日おめでと」

「ありがと…」

カチン、とグラスを合わせひとくち口に含む。

「はぁ、うんめぇ…」

幸せそうな笑顔。いつも思う…不思議なことに智くんの笑顔を見てるとこっちまで幸せな気持ちになるんだよね。

「料理も旨いねっ」

「喜んで貰えて良かった」

智くんの選んでくれたご馳走に手を付けながら、シャンパンを飲み進める。

「最高のディナーだね?誘ってくれてありがとね」

「こちらこそ。翔くんとふたりで祝えて最高に嬉しいよ」

ニコニコと笑う智くんは本当に嬉しそうなんだけど、なんかやたらと俺といることを強調するよな。

「ねぇ、そんなに俺と一緒に祝いたかったの?他のメンバーにも声掛けたんだけど、みんな変に遠慮してさ」

「あ~、うん。アイツらは知ってるから…」

「知ってる?何を?」

「ん?俺の中でナンバーワンが翔くんだってこと」

「へ?ナンバーワン?」

「そう、ナンバーワン」

智くんが人指し指を立てて微笑んだ。
/ 115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp