<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第25章 声 ― 光秀&姫 ―
「…あっ」
目をきゅっとつむり、少し顔を背けて、俺の声を恥ずかしそうに聞く舞の姿に、俺のからだの中心がぞわりと熱を持つのを感じた。
「さあ、言ってもらおうか?」
「…みつ、ひでさんの声は…低くて、艶が、あって…色っぽい、んです…」
俺の追い込みに逃げられず、ようように答える舞の姿に、獲物を追いかけて仕留める時のような高揚感を味わう。
「ほう、俺の声が色っぽい、か…」
益々面白く感じ、舞の耳に直接、俺の声を注いでやる。
「あっ…みつ、ひで…さん…」
そうだ、俺を求めろ。
「どうして欲しいか言ってみろ」
「ど…どうして…私に、こんな事…」
涙目で訴える舞に、俺はわざと甘やかな笑みで答えてやる。
「おまえが可愛いから意地悪したくなる」
「…は…あ…」
「おまえのその可愛い顔を誰にも見せたくない」
「…あ…ん」
囁けば囁く程、舞は淫らさを含んだ表情になり、俺を求め始めた。