<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第10章 夢 ― 光秀&姫 ―
その言い方が扇情的で、おとこなら皆、確実に煽られる。
そんな風に言われて止める男はいないだろう。
もっと、おまえが欲しくなる。
戯れに、首筋に唇を触れる程にそっと這わせてみる。
「…はぁ…」
ますます吐息が艶っぽくなる。
これ以上は、俺が止められなくなる、か。
しかし、もっと意地悪をしたくなる。
俺からの甘い囁きで、乱れる舞を見てみたくなる。
着物の上から、触れるか触れないかわからないぎりぎりの触れ方で、脚を撫ぜる。
甘い吐息と共に、舞の顔が蕩けていく。
やはり、これ以上は俺が止まらなくなる、か。
苦笑して、触れるのを止め、起き上がる。
すると、真っ赤な顔に物欲しげな目をした舞がこちらを睨む。
「なんだ?」
「み…光秀さん、ひどい、です…」
「どうした?」
「こんな、状態にして、途中で止めるなんて…」