• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第49章 愛を導く ― 三成&姫 ―


ああ、走らなくても、良いのです、転んだら…

私が思う間もなく、私の目の前で転びそうになり、私は慌てて舞様のからだをお支えしました。

お助けした舞様のからだは柔らかく、ふわんと甘い香りがしました。

私は心の臓が大きく跳ねたように感じ、舞様を離す事が出来ませんでした。

「…三成くん?ありがとう。もう大丈夫だよ」

ずっと支えたままの私に、舞様はもう大丈夫とお声掛けくださいました。

離したくない、離れたくない、この時、はっきりと自分の心の声に気付きました。

この手を離さなかったら、どうなるのか。

きっと私は、もっともっと、と舞様を攻め込んで、眠らせず愛してしまうと思います。

私の愛は罪深いのです。

本当は心の中で、舞様を襲い、自分のものにし、全てを奪い尽くしているのです。

「…三成くん?」

「…っ、し、失礼しました…っ」

舞様に顔を覗き込まれ、さすがにおからだを離しました。

「今日はどちらへ御用でしょうか?」

私はお買い物の荷物持ちでもやるのかと思ってましたが、意に反して、途中でお団子を買い、湖のほとりへやって参りました。

「天気が良いから水が反射して綺麗だね!」
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp