• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第40章 けんけんぱ ― 光秀&姫 ―


「けん、ぱ、けん、ぱ、けん、けん、ぱー。こうやります」

えへん、と得意げな顔をしてこども達と俺を見る舞。

「じゃ、やってみましょう、光秀さんもやってくださいね」

「…俺はやらん」

「駄目ですよ、見たんだからやってください」

「これから仕事だ」

「10秒で終わりますから」

「10、びょう?なんだ、それは?」

「時の単位です。あっという間に終わる単位です」

さぁさぁ、と舞に腕を掴まれ、逃げられなくなってしまった。

仕方ない、しかし、これの仕返しがあるのはわかっているだろうな、舞。

俺は仕方なく『けんけんぱ』の開始位置に立つと、片頬をあげて舞を見た。

「俺にこれをさせるということは、後で俺の仕置きを受けるという事で良いんだろう?」

途端、えっ、という驚きの表情をして俺を見る舞。

本当に表情がわかりやすい。

俺はやっぱり良いです、と言いそうな舞を無視し、『けんけんぱ』をしてやった。

武将である俺が『けんけんぱ』をしたものだから、むしろこども達が大喜びし、俺にまつわりついてきた。
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp