• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第40章 けんけんぱ ― 光秀&姫 ―


北風の冷たいこの季節、あの娘はそれなのに何をしているのだ?

舞が城の庭でなにやら木の枝を使って書いていた。

舞の周りにいるのは、城で働く家臣や女中のこども達。

俺はふらりと近くへ見に行った。

「舞、何をしている?」

「あ、光秀さん」

俺の顔を見て、にこりとする舞。

地面を見ると、なにやら丸がいくつも書かれていた。

俺の怪訝な顔を見て、何をやるのか気にしているのか気が付いたらしい。

「これは、『けんけんぱ』をして遊ぼうと思って」

「けんけんぱ?」

俺の更に不審に思う顔を見て話してから、舞はこども達に話し掛ける。

「こうやってやるんですよ。さぁ、みんな見ててね」

こども達に見ているよう促すと、舞は描いた円の中に片足をちょんちょんと踏み入れて進んだ。

「けん、けん、ぱー、けん、けん、ぱー」

成程、『けん』は片足、『ぱー』は両足を地面につくのか、単純だな。
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp