第7章 『謳歌』 ※R‐18
「………やる事だけはちゃっかりやってる癖に」
桜子が俯いてボソッと呟くと、
瞬時に幸村の目が吊り上がった
「あ?」
「だって普通の事じゃんこれくらい………っ」
「“普通”ってなんだよ。そっちの時代の価値観押し付けんじゃねーよ。そんなにお前が言う“普通”がいいんだったらなぁ、現代に帰っ………」
言いかけ、ハッとした幸村はバツが悪そうにそっぽを向いた
売り言葉に買い言葉。
口は災いの元。
通行人が何事かとザワザワと振り返る
「……あ、そう。じゃあもう話し掛けないでよね!」
「こっちの台詞だ馬鹿」
数秒間睨み合い、どちらからともなく反対方向に去っていったーーーーー