第7章 『謳歌』 ※R‐18
夜明けと共に雨はあがり、
爽やかな青空が広がっている。
日差しがきらきらと照らす
「……………………ん……」
目覚めた桜子は重い瞼を瞬きさせていた
ーーー体がだるい。
「あ、起きた」
褥に肘をつき、至近距離でこちらを眺める幸村と目が合う
「お、おはよ………」
昨夜の情事を思い出し赤面していると、
妙にニヤニヤしている相手に気が付く
「……!」
ハッとする。
今の自分の体勢を察して青ざめた。
一糸纏わぬ常態で大の字で転がっているからだ。
(……ぎゃーーーっ!!)
急いで褥の中に潜り込むと、
ぷっ、と幸が吹き出した
「いやー、お前の寝相の悪さには恐れ入ったわ。何回も布団掛けてやったのにことごとく剥がすし」
笑いながら話す幸村を横目に桜子は頭を抱えていた
(なんて醜態を……っ)
普通の乙女ならば、しおらしく彼の胸に収まったまま朝を迎えるものなのでは………
他にも粗相をしでかしていたらどうしよう。
ぐるぐると不安が渦巻いていると、
ぎゅ、と後ろから抱き締められ、額に口付けされた
「そーいうとこ、可愛い」
そう微笑む幸の表情がとっても優しかったから
また蕩けてしまいそうになる、そんな朝。