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【イケメン戦国】戦国舞花録

第7章 『謳歌』 ※R‐18



「…………………」
「…………………」


屋台が開かれているという城下町への道のり。
近頃は専ら日が長くなり、夕方でも外はまだ明るい

(この空気、どうしたらいいの……)

先程の事もありお互い気恥ずかしさから無言の時間が続いていた。

カランコロンと下駄の音だけが響く




「…………そういやさ、」

幸村が口火を切った

「お前の連れ、戦場で見た」

「は……!?」

「刀振り回して敵に突っ込んでたぞ。お前もだけど周りの女達も、すげー強烈だな」

(なに考えてんのあいつら………っ!?)

「信じらんない!まったく…………あいつらと一緒にしないでよ、こー見えて私は繊細なんだからね!」

「知ってる」

そう幸がふっと柔らかく微笑むもんだから拍子抜けしてしまった。
だっていつもみたいに茶化されると思ったから



少しずつ高鳴る鼓動を自覚しつつ歩いていると祭囃子が聞こえ沢山の出店が広がっていた

「わぁー!」

林檎飴に焼きイカに甘栗に………
現代みたいにたこ焼きや肉類とかは無いけど充分食欲をそそる。

「よし、食うぞー!ねぇ、まずはあれとそれと………」

「……はいはい」







散々幸を連れ回し、目当てのものを買い食べ終えブラついていると通りの先のお酒を出している店に目が留まる

「ねー、いっぱい食べたしそろそろお酒でも呑もうよ」

「お前なー……すぐ酔うんだから帰ってからにしろよ」

「ちょっとだけ!阻止される前に買ってきちゃうもんねー!」

「おい、待てって…………」

舌を出し走っていく桜子を追おうとしたが、知った声が話しかけてきたのでそちらに目線を移す

「お久し振りです、幸村様」




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