第7章 『謳歌』 ※R‐18
「えっ………あれから?えーと、手合わせしたりー、村正に芸教えたりー、あっ、こないだオオクワガタ捕獲したよ!凄くない!?幸が見つけてさぁ………」
嬉々として語る様子に佐助は、はぁー………と深く息を吐き肩を落とす
「そんな色気も糞も無いエピソードじゃなくってさ………ほら、今日お祭りあるんだから誘ってみれば?告白も兼ねて」
「お祭り!?今日!?しかも私から告るとか…………無理!絶対無理!そんな恥ずかしい事できないっ」
「君の羞恥の境界線がどこだか理解に苦しむんだけど……あと脚は閉じよう。これじゃ輩だよ」
下着を握りしめ赤らめた顔を左右に振る桜子の、しゃがんだままガニ股だった膝をペシッと叩く。と、
「仲良さそーだな。」
幸村が不機嫌そうに遠くから歩いてくるのに気付き無表情で手をひらひらさせる
「幸、桜子さんが一緒にお祭り行こうだって。」
「ちょ、ちょっと佐助っ」
「………………。あっそ。じゃあ夕方、門の前で」
それだけ言うとこちらに辿り付く前にクルリと踵を返して戻っていく
「今の、もしかして向こうも誘いに来てたんじゃ……」
「こーしちゃいらんないわ。佐助っ、これ最後の一枚だから干しといて!」
佐助の手に下着を渡すと屋敷に激走していく桜子にしばし呆気に取られていたが、やれやれと仕方無く竿竹にそれを引っ掻けた