第21章 『勝敗』 ※R-18
「は……っ……」
堪らない気持ち良さに眉を顰めていた政宗は、
目の前で自由に揺れている形の良い乳房を両手で掴み上げ無我夢中で揉みしだく。
ーーーああ……
なんて侮れない女だ。
この俺をここまで昂ぶらせ、愉しませるとは……
今まで相手してきた大概の女は、
恥じらいつつも徐々に乱れていき最後には性欲を丸出しに啼き喘ぐ。
その変貌振りが面白く、満たされていたのだがーーー。
この女はひと味違う。
こんな目合いも、たまには良いもんだな。
「……とはいえ……やられっぱなしは性に合わねぇ」
むくりと上半身を起こし、
座った状態になると。
蓮を抱きかかえて思いきり滾りを突き上げた。
「……ぁあっ!ん、あっ……」
政宗の背中に手を回し、
飛び跳ねる全身のバランスを保ちながらも抽挿を受ける蓮はまたもや快感に苛まれる。
「もうっ、あんた……なかなかやるじゃん……ぁあっ……」
「はぁ…はぁ…
ーーーお前もな」
向き合って悦楽に揺蕩う二人は
ふっ、と妖しい笑顔を交わすと………
どちらからともなく、唇を重ねた。
静寂な安土城ーーー
だが、この部屋だけは。
火照って汗ばんだ身体でぶつかり合う、
淫靡な音と
声
息遣いが響いて。
一進一退の攻防は暫く続き・・・・・
やがて、同時に力尽きると。
騒々しかった淫音は、夜の闇に溶けていったーーー
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数時間後ーーー
「ん………」
襖の外から聞こえる、
朝餉の頃合いを報せる女中の呼び掛けで目を覚ます。
もう朝なのか、と重い瞼をこすり
横を見ると。
ぬくもりが冷めた空間がそこにあり……
数刻前まで抱いていた女は、とうに消えていた。
「ふ……喰えない女だな」
誰のものにもならない。か。
お前も、そして俺もーーー
皮肉に笑った政宗は、
ふわぁ、とあくびをすると着物を手に取り身支度を始めた。