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【イケメン戦国】戦国舞花録

第20章 二人目の主人公編 『到着』




姉は何故、たかが恋愛にそこまで出来る?
男なんてそこら中にいくらでもいるじゃない。

まさか永遠の愛、なんて信じてんの?
馬鹿みたい。
ある訳ないから。そんな不確かなもの。

ーーー笑わせないでよね。




今回のこの計画を
信用できる友人二人に打ち明けると、
快く協力してくれた。
流石フットワークの軽い奴等だ。

・・・・・桜子は、無事なんだろうか・・・・・








「なんだこれ、念仏か?」


長々と思い耽っていると、
片方のイヤホンを私の耳から己の耳に移し
ぐぐっと眉間に皺を寄せる男が傍らに座っていた。


「ーーーなっ………!」


いつの間に……!?
ぼーっとしていたせいか、これっぽっちも気配に気が付かなかった。

そばに置いていた自前のステンレスの灰皿に煙草をギュッと押し付け、
咄嗟に身構えて男を凝視する。


ーーー・・・・・


右目には眼帯。
左目は青色に鋭く光っている。

そういや広間に居たような…………


「あんた、誰?」

「ーーー伊達 政宗」


・・・・・!


ふーん……この男があの“伊達政宗”か………。

自ら先陣を切って積極的に戦を起こし、
仙台の礎を築いた血気盛んな武将。


「私に何か用でもあんの?伊達。」


そう問うと、
伊達は数秒こちらをジッと見つめ
途端に吹き出した。


「ははっ、俺の苗字を呼び捨てする女か……初めてお目にかかった。良いねぇ」


睨みつける私を無視して
背中を丸め、ひとしきり大笑いするとーーー

イヤホンを耳から外し
口元に弧を描いたまま
こちらに向き直った。


「何の用か、って聞いてんだけど」


面白可笑しく笑われて、
カチンときた私は苛々した口調で再度尋ねた。

すると

素早く腰を引き寄せられてーーー



「お前を吟味しに来た」



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