• テキストサイズ

【イケメン戦国】戦国舞花録

第4章 『旋風』


「…………信玄様」

さっきまで自分がいた縁側に座っている、広い背中に声をかける。

「天女」

いつものように、優しい笑顔で振り返る信玄には病の陰りなど一切見当たらない。

「あの…………暴力ふるってごめんなさい…………これ、良かったら………」

「はは、いいんだ。気にするんじゃない。…………ん?この茶色い固形物はなんだ?」

「現代の甘味です。チョコレートっていうんだよ。」

一口サイズで包装されているそれを食べた信玄は「美味い」と感激していた。

(良かった。喜んで貰えて)

空気が和み出したと思いきや、頬に大きい手を添えられる。

「嬉しいよ……。君も甘そうな味がしそうだね。お返しに口付けを………ぶっ」

迫り来る顔面にバチンと張り手をかました。

「て……天女、言ってるそばから暴力ふるうとは……」

「時と場合によります。」

まったく、歯の浮くような台詞ばっかり言ってるんだから。

まだ知り合ったばかりだけど、一日でも多く長生きして欲しい。そう思った


/ 493ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp