第8章 『狡猾』 ※R‐18
「………っ、歯、立てんなよ……?…」
「ん…………」
桜子は、滾りの先端を軽くひと舐めすると、その反った刀身ともいえる部分を握り
もう片方は相手の太腿に添えた
大喧嘩から急転直下、
人生を共に生きると決めたその日の夜皆にはやし立てられながらも祝福され、
城の者達が寝静まったのを見計らうと部屋になだれ込んだ二人は口も利かずにいた期間を埋めるように絡み合い、今に至るーーー
褥の上に座り脚を投げ出し片膝を立てた幸村の股ぐらに潜り、滾りの笠に円を描くようにちろちろと舌を動かしていた
こんなこと、何度経験しても顔から火が出そうな程恥ずかしい。
でも欲望を抑え切れない自分がいる。
先端の割れ目に舌先をぐり、と入れると
幸の身体が少し反応した
「ふ……」
口に含むと、
ゆっくりと上下に頭を揺らし始める
「は………っ」
生温かく擦られる感触に幸村の眉が歪んだ
どんどん唾液が全体に行き渡り、
ちゅるちゅると鳴る
一旦口を先端部分に戻し、握り持っていた手を覚束ない動きで上へ下へと繰り返していると
上から掌を重ねられた
「もっと強くていーから。………こう」
そう手を重ねたまま、力を入れ扱く
仕方が乏しく未だに恥ずかしがる私を幇助するかの如くそうしていると、
ふっと手が離れたので口で深くまで咥え再び往復を為した