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嫌いだなんて言わないで

第2章 1人目 尾白猿夫







「お茶子、パツパツだね」

「うー…言わんといて。恥ずかしい…」


どうやら要望をしっかり書かなかったらしい。
宇宙服を模したパツパツスーツはヒーローらしさは出ているが体型もばっちりわかる仕様になっている。


「あちゃー。細かく指定しといてよかったよ。」


「麗日さん大丈夫ですわ。恥ずかしがる必要はありません、
個性を鑑みてのコスチューム。誰も笑ったり致しません!」


「耳郎に八百万じゃん。
耳郎はフツーだね。…八百万はやばいなそれ大丈夫?」


「大丈夫です。個性の関係上致し方ありませんわ。」




がっつり胸元の空いたコスチュームに女の私でさえ視線を持っていかれる。
これで公衆の面前に出てもいいものだろうか。

…男子共が心配だ。



「さやちゃんのは可愛いね! …へそでてるけど」

「うん、個性そのまんまって感じ。わかりやすくていいと思う。 …へそでてるけど」

「そうですわね。とても可愛らしいです …おへそが出てますが」




「あはー…なんでこの格好でヘソ出し仕様なんだろうね?」



マントには普段使っているものより光沢がはいり
吸血鬼風の胸元にフリルがついたシャツは何故かヘソ出し仕様。
長ズボンでお願いしたかったパンツはショートパンツで、靴はロングブーツ。
顔には何処ぞの仮面舞踏会よろしく目元だけの仮面をつけている。

他に伝言用の紙とスプレーが入っていて
スプレーには"どんな個性にもこれ一本。最強UVカット"と書かれていた。

伝言は簡単に言うと色々いじっちゃった。てへぺろ。って感じだ。
殺意芽生える。



「UVカットって言ったのにー!!」



とりあえず露出しているところにスプレーをぶっかけ
八百万、耳郎、お茶子とグラウンドにむかった。






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