第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
「マイン先生なら適任ですよ。ゼノ様は、マイン先生にだけ愛情を注がれるでしょう。生涯、愛され守られて安泰です。そして、いずれ、お世継ぎを産んでいただきたいのです」
「お、お世継ぎぃ?子どもってこと?話が飛躍し過ぎだよ!だいたいね、私の国では、一夫一婦制だから、そういうの無理なんだよね」
「郷に入っては郷に従え、日本のことわざですよね。シュタインにいらしたら、馴染みます」
「いやいやいや、馴染まないでしょ、絶対!とにかく、第二夫人なんて考えられないから!」
「それなら、マイン先生が、正妻でもかまいません。ですが、シュタインは王族制なので、外国人で、しかも庶民のマイン先生が王妃となるには、かなり困難が予想されるでしょう」
「は?私が、王妃?」
「その時は、私に第二夫人の座をいただけませんか。そうすれば、私は、他の方と結婚する必要がないですし」
今度は、ミシェルが第二夫人になるって?
あまりの話の展開に、ついていけない………。
「私が全面的に協力します。大丈夫です、心配なさらないで。マイン先生なら、いつか必ず認められます。だって、マイン先生は………あ、いえ」
何かを言いかけて言葉を濁した。
「私が、何?」
「いえ、いいんです。それより、ご決断してください。生涯、影からお支えいたします。もちろん、お二人の邪魔はいたしません。ですから、お願いします」
深々と、また頭を下げるミシェル。