第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
その場に立ち上がると、ベッドに膝を乗せた。
そして、細い肩を抱き寄せる。
一瞬、ビクリと身体を震わせたミシェルは、安心しきったように私の肩口に顔を埋めた。
泣きじゃくる背に腕を回し、抱きしめる。
ヨハンナ夫人に対抗する勇気があればいいのに。
代わりに私が、と思ってはみたけれど………無理だろうな。
私なんかの意見を聞き入れるような人じゃない。というか、誰の言葉にも耳を貸さないタイプだよね。
ふんわりした柔らかい髪を優しく撫でながら、彼女の抱えているあまりにも大きな運命を気の毒に思う。
「マイン先生………あったかい」
泣きたいだけ、泣くといい―――受け止めてあげる。
私にできることは、これくらいだ。
※次ページより、情熱編<R18>となります