第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
職員室のドアが大きく開き、飛び込むようにロベール先生が入ってきた。
息を荒げ、足早にジル教頭の元へと向かっていく。
本人は、平常心を装っているつもりだろうけど、隠しきれていない。
何があったんだろう………。
小さな声でジル教頭と話している。内容は聞こえない。
気になるけど、私が知ることではないよね。
少し早いけど教室へ行こうと、立ち上がり、重い足取りで歩き出す。
そこへ、思いがけずジル教頭から声がかかった。
「マイン先生、よろしいですか」
え、私!?
………私に何か関係してるのかな。
嫌な予感しかしないんだけど!
仕方なく、方向を変え、おずおずとジル教頭のとこへ行く。
机を挟んでジル教頭と向かい合い、ロベール先生と並んで立つ。
すると、話し始めたのは、ロベール先生だった。
「ミシェルが倒れたんだ」
ボソリと小さな声でそう告げられる。
驚きで目を見開き、声をあげそうになるけれど、どうにか堪える。
「過労と睡眠不足でね。しっかり休めばすぐ回復するよ。保健室では落ち着かないかと思って宿舎に帰したんだ。俺が送って行ったんだけど、少し気になってね。本人は大丈夫と言っているんだけど。それで、マイン先生に様子を見て来てほしいんだ」