第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
~来訪~
『連絡事項あり。予鈴十分前に職員室にお集まりください』
今朝、起きてすぐにそのメールを読み、今度こそは、と気合を入れて支度をし、登校した。
それでも、職員室には、ほとんどの先生がもうすでに来ていた。
クロードが入口から姿を現し、私の姿を見つけて、隣に立った。
言葉を交わそうとしたところに、ジル教頭、アーサー、伯爵が職員室に入って来たので、正面に顔を戻す。
「みんな集まってるね?ほーんと、従順でイイコだなー。ま、ヤローばっかりってのがツマンナイとこだけどね」
アーサーが、面白そうに笑みを浮かべ、全員を眺め回す。
話し始めたってことは、もしかして、クロードが一番最後だった?
次、招集かかったら、一体、どれだけ早く来なきゃいけないんだろう………。
「皆様には、朝早くからご足労をおかけしております。急なお知らせとなりますが、本日、アードラー公爵夫人がご来校になられます。建国祭当日の予定でしたが、それまでの数日間、学園の視察をご所望しております。先生方には、普段どおり振舞っていただければ問題ございませんが、くれぐれも粗相のないようお願い致します」
ジル教頭が、いつにも増して鋭い口調で告げる。
「おっかないバアさんが来るぞ」
クロードが、おかしそうに笑いをかみ殺しながら耳元でささやく。
おっかないバアさんか。でも、きっと偉い人なんだろうね。私なんかは、挨拶程度で話す機会もないだろうから関係ないかな。
―――そう思っていたのに。