第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
「不在って?今日、お休みしてるんですか?」
「あ、いや、そういう意味じゃなくて………少し前に辞めてしまったから、今保健医がいない状態なんだ。募集はしてるんだけど、この学園の保健医は、かなり優秀な医師でないと任せられないから、なかなか決まらなくてね。だから、俺が兼任してるというわけだ」
なるほど、そういうことか。
「前の保健の先生は、なんで辞めちゃったんですか?」
単純にそう聞き返す。
「え、ああ。さあ、どうだろう。俺は、詳しいことは聞かされてないんだ」
………?
答えに困っているのかな。歯切れの悪い物言い―――。
「辞めさせられたって、はっきり言えばいいじゃないですか」
ミシェルが、静かにそう言った。
え、何?
―――辞めさせられた?
「そんな言い方したら、どうして辞めさせられたかを、マイン先生が気になってしまうだろう?」
「保健室に男子生徒をとっかえひっかれ連れ込んで、淫らな行為をしていたからって教えてあげればいいんですよ。どうせ、どこからか噂で聞いて知っているでしょうから」
ええぇっ!?
男子生徒を連れ込んで、で、み、淫らな行為ぃ!?
衝撃的な話を突きつけられて、固まってしまう。
そんな噂、聞いたことないし!
………って、そうか、知らないのは私だけなんだろうね。
でも、でもっ!!