第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
授業が始まり、ジル教頭と並んで立ち、生徒達のダンスを見学する。
なんといっても、ゼノ様とミシェルが、ひときわ目を惹く。
美男美女のお似合いのカップルが踊っている様は、絵になるな。
本物の王子様とお姫様だもんね。
その容姿もさることながら、二人の気品ある優雅で軽やかな、身のこなし。
あまりの美しさに目を奪われ、感嘆のため息が漏れる。
そんな私に、ジル教頭がおもむろに言った。
「リアリン市国建国祭では、ダンスパーティーが開かれます。生徒はもちろん、教師も参加となりますので、マイン先生も一緒にレッスンを受けていただきます」
「え、私も?」
「レッスンの必要はございませんか?ダンスは履修済みでしたっけ?」
「いえ。ダンスなんて習うことがなかったもので、まったく踊れないです。でも、私も踊る必要があるのかなと思って」
「リアリン学園の教師たるもの、一通りの所作を身につけていただかないと困ります。この機会に、生徒と共に授業を受けてみませんか。女子の人数が足りていないので、マイン先生が入っていただけると非常に助かります」
私に選択権を与えているような言い方だけど、拒否することは許されないだろう………威圧感が半端ない。
こうなったら、仕方ない。
前向きに、ね。