第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
今、五時間目。
二時間続けてのダンスの授業中。
三年一組と二組の合同授業が、この豪華なダンスホールで行われている。
と言っても、二組の男子は別教室でテーブルマナーの授業。この学園は女子の人数が圧倒的に少ないので、ダンスのようにペアが必要な授業の時は、このような措置をとられるのが通例だ。それでも男子が余ってしまう状況。
そこに、人数合わせという名目もあって、私が参加することになったのだ。
事の始まりはこうだ。
今朝のジル教頭とのやり取りが思い起こされる―――。
『本日、マイン先生は、五、六時間目が空き時間となっておりますが、よろしければダンスの授業を見学してみませんか』
『行きます。ダンス、見てみたいです!』
今日の空き時間は、やることがなくて暇だし、どうせなら、他の授業を見てみたい。絶対勉強になるよね。
しかも、ダンスの授業だって。かっこいい!
単純にそう思って、即答した。
今思えば、二時間も空きなんてジル教頭に仕組まれていたとしか思えない。気づくべきだった。
いかにも、私から見学したいと言ったように捉えられているけれど、もし、断ったとしても、強制的に参加させられていたに決まってる―――。