第37章 私立リアリン学園!~ロベール~ 情熱編
すると、急に熱い吐息とともに、耳たぶを甘噛みされ―――次には、ジュウッと大きな音と共に、強く吸われる。
「………っ、ぁ、ん」
筆は、頬のラインを伝って、やがて口に到達した。
先端の細い部分で、唇の輪郭を上から下へとなぞっていく。
まるで口紅を塗ってもらっているみたい。
ウットリと浸っていたら、急に唇を塞がれた。
そして、これ以上ないというほど、強く激しく吸われる。
急な展開に驚きつつも、されるがままになる。
絵筆はゆっくりと首筋を下りていき、クルクルと回る。
鎖骨をなぞり、そのすぐ上のくぼんだ箇所へ唇を触れたかと思うと、きつく吸い上げられた。
「はあっ、んっ!」
堪えきれずに、大きな声を上げてしまう。
「キレイだ。まるで、花が咲いたように」
顔を上げたロベールさんの視線が、今さっき、痛みを与えられた部分に注がれているようなので、あごを引いて見やる。
と、私の肌の上には、緑の細いツルと小さな葉っぱ、そして、つぼみのような真っ赤な花が描かれていた。
「え、え、何、どういうこと?」
戸惑いつつ、そう言いながらも、すべてを理解していった。
さっきからこうやって、緑の絵の具で描かれていたのだ。そして、ロベールさんのキスによって、赤い花が咲かせられていく―――。