第37章 私立リアリン学園!~ロベール~ 情熱編
「どうだろう」
「すごくいいです。素晴らしいです!」
興奮気味にそう伝えると、肩と肩が軽く触れた。
ピクリと身体を一瞬、震わせたロベール先生に、心臓が強く波打つ。
ロベール先生は、おもむろに立ち上がり、気づいたら至近距離で向き合う形となった。
思わず、息を呑む。
この展開って………これって、そういうことだよね?
私は、まだ裸のまま。
あらぬ期待が、頭をよぎる。
胸の前で手を合わせ、静かに目を閉じる。
ゆっくりと覆いかぶさるように、まぶたに影を感じる―――。
けれど。
指が肩に触れる寸前に、ふわりと薄い布の感触が降ってきたのだ。
次の瞬間、流れるようにその布によって全身を覆われた。
目を開けると、ロベール先生は、もう私に背を向けて、絵筆を片付け始めていた。
「早く服を着ないと風邪をひいてしまうよ。着替えの間、俺は廊下に出ていようか?」
こちらを向こうともせず、手を止めることもなく、淡々と言われる。
着替えろって?
こんな姿の私を見て、欲情しないの………?
少なからずともお互い好意を持ってる男女が、この状況で、何もしないで済むものなの?