第37章 私立リアリン学園!~ロベール~ 情熱編
「もう一度、私を描いてくれませんか」
いつのまにか、心の声が、言葉になって口をついていた。
「うわべだけとか、キレイな部分だけとか、そんなんじゃなく………まるごとの私を描いてもらえませんか」
最後の言葉は、どこか上ずっていた。
震える指で、ブラウスのボタンに手をかける。
「マイン先生!?」
驚いた声を上げるロベール先生を、まともに見ることができない。
俯いたまま、一つ、二つとボタンをはずしていく。
ゆっくりと腕を抜き、放り出すようにブラウスを脱ぐ。続いて、シュルリと衣擦れの音を響かせてスカートを床へと落とす。
「どういうつもりだい?」
困惑しきった口調なのが、ありありと取って見えて、顔を上げられない。
でも、このままでは、いられない―――。
背中に手を回し、プツンとブラのホックをはずす。ブラの上から両手で膨らみに手を添える。
「言葉のままです。私は、天使なんかじゃない。醜い感情をも持ち合わせた人間なんです。本当の私を知ってほしいんです。その目で見て、感じて、そして、描いてほしいんです。ダメですか?」
フウッと、ロベール先生の小さなため息が聞こえた。
「君には負けたよ」
おもいきって顔を上げると、頬を赤らめたロベール先生と目が合う。
「マイン、君のすべてを描きたい。脱いでくれるかな」
「はい………」