第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
「ふーん」
目を覗き込むようにじっと見つめられて、少なからずとも焦る。これじゃ、完全にヘビに睨まれたカエル状態だよ。
………もう、いいかな?
これ以上追求されないように早くこの場から去りたい。階段をのぼろうと一歩足を踏み出す。
と―――。
「ロベールを、あまり信用しない方がいい」
その言葉に足を止め、レイヴィスに向き直る。
「どういうこと?」
「深い意味はない。マインは、誰でも信用し過ぎ。人を簡単に信じない方がいい」
「それを言うなら、今のレイヴィスの言葉も信用しない方がいいってことになるけど?」
「それでいい」
「え?」
それだけ言うと、レイヴィスはトントンと階段を降りていき、すぐに姿が見えなくなってしまった。
ロベール先生を信用するなって?
そう言われるほど親しい間柄なわけでもない。それどころか、ロベール先生の過去を知って、逆に気まずくなってしまったところだし。