第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
「購買でパン買ってきてあるんだ」
「パンなんて明日食えばいいだろう。ランチの美味い店に連れて行ってやる」
「ん~でも、まだ勉強しておきたいから」
「こんなに優秀なのに、か?真面目が過ぎるのも考えものだぞ」
答案を指差して、なおも食い下がってくる。
これ以上、なんて断ればいいか考えあぐねていると、クロードが大げさにため息をついてみせる。
「いいよ、わかった。そもそも俺は、お前を困らせるつもりはない。また今度にしよう………そうは言っても、今度なんてあるかどうかわからないけどな」
「ごめんね。あの、あるから、今度は。絶対。だから、また誘ってくれる?」
申し訳なくなって、慌ててフォローする。
「まあ、いい。そういうことにしておこう」
クロードは、ニッと笑って、颯爽と職員室を出て行った。
はぁっ。
小さくため息をつく。
ロベール先生に世界史を教わってることを話すべきだったかな………。
カバンの中からパンとお茶のペットボトルを取り出す。
ゴクンと一口飲んで、パンにかぶりつく。
最近、毎日お昼は、購買のパンだもんな。ランチの美味しいお店、行きたかったなあ。
いやいや、生徒がテスト勉強しているってのに、教師が楽しくランチってわけにはいかないよね。
うん、そうだ。テストが明けたら行けばいい!