第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
「マイン先生?」
振り返ったロベール先生と目が合う。
慌てふためいている私の横を、ミシェルが走って通り過ぎて行った。
あ、頭が混乱してるよぉ。
とりあえず、どうしよう、これ!!!
ギュッと手の平でソレを握りこむ。
そこへ、プーッ、プーッとバック音を響かせて西玄関にトラックが入ってくるのが見えてきた。
ワタワタしながら、ロベール先生とトラックを交互に見やる。
「あの、コレ………」
握ったままの拳を突き出す。
「彼女が通りすがりに落としたのを拾ったんだ。そうしたら、彼女は私のモノではないと言い張ってね」
「………」
そんな話の流れだった?違うよね?
私が二人の会話を聞いていたとは、思ってもいないようだ。
どうしよう。なんて言えばいいかわからない………。