第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
「さっきの国を滅ぼしてしまった王様ですけど、若くて未熟だったのなら、彼の周りには優秀な側近がいたんじゃないですか?それでも国が滅んでしまったのは、王様一人のせいではないと思うんですけど」
「傲慢でおごり高ぶって、家臣や国民の声に耳を貸さなかったそうだ。あまりの結末の悲惨さゆえ、若かったからという言い訳では到底済ませられない」
悲惨な結末とは、どういうものなんだろう。自分の住んでる国がなくなってしまうだなんて想像もつかない。
苦しそうに顔をしかめているロベール先生を見ていると、まるで実体験だったのでは思えるほどだ。
それほどまでに、この国の事を心配しているのだろう。
「リアリン学園長もそうだったんですか?周りの意見を聞こうともせず、勝手な行動をしていたんですか?」
「そんなことは………ないと思うよ」
「ロベール先生も学園長を支えている一人だったんですよね?今まで、皆で試行錯誤、切磋琢磨して築き上げてきたんでしょ?責任のすべてがトップにあるわけじゃないのに、どうして辞めさせられなきゃいけなかったんですか」