第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
「それじゃ、教師の意味がないのでは?」
「マイン先生、この学園は、ただ学ぶためにあるのではございません。教師が生徒へという一方通行の関係ではなく、相互理解を深めるという理念を信条としています。貴女が生徒から学ぶということは、生徒達にとっては、『教える』という勉強になっているのですよ。基本科目の世界史は、一般常識レベルです。授業があるのは一年生だけです。しかも、年間科目ではなく期間科目なので、授業日数は、ごくわずかです。二年生からは選択科目として本格的に学びますので、気負う必要はございませんよ」
全容を聞き終えて、少しは納得する。一般常識レベル、期間限定。それなら、私でもなんとかなるかもしれない。
けど、と言いかけてやめる。きっと、言っても無駄だろう。
とにかくやるしかないのだ。