第35章 私立リアリン学園!~レイヴィス~ 情熱編
~成果~
補習が終わってまだ時間があったので、かるた部に顔を出すことにした。いつものとおり、太宰さんしかいない。お決まりの場所でキッチリと正座して本を読んでいる。
下校時刻近くにアルバートがやって来たので、借りていた本を返そうと、鞄を開ける。
競技かるたの本とさっき借りた四季報が並んでいる。
………そういえば、レイヴィスは、なんでさっき本を戻したんだろう?貸すのをやめようと思った?
そんなわけないよね。
なんだか腑に落ちないけれど、気のせいかと思い直す。
「本、ありがとう。すごくわかりやすかった」
「お役に立てて何よりです。あれから変わりありませんか」
授業で会ってはいたけど、こうして話すのは、停学が明けてから初めてだ。
「私は大丈夫。アルバートは?」
「俺も変わりないです。マイン先生は、もう何か調べようとしていないですよね?」
「うん。だから心配しないで」