第35章 私立リアリン学園!~レイヴィス~ 情熱編
「何?物足りなかった?」
「………っ、そんなんじゃないよ!」
「じゃ、補習始めて。時間ないから」
「………」
淡々としたレイヴィスの口調。
………私、からかわれてるのかな?
さっきのあの情熱的なキスは、幻だったりして?
どうしても納得いかない。机の下でギュッと両手を握り締めて俯く。
カタンッ。
椅子を引く音がしたかと思うと、サラリと前髪をかきあげられる。
そして、額に熱い感触―――レイヴィスの唇が触れたのだ。
「今は、これで我慢して」
それだけ言うと、すぐに座り直し、教科書に視線を落とす。
「う、うん………」
ぎこちなく返事をして、私も教科書を開く。
やっぱり幻なんかじゃなかった!!!
ドギマギしながらも、なんとか懸命に補習に集中するよう努めた。