第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
ああ、そうか―――答えは、すぐそこにあった。
………なんだよ、これじゃ、オザワセー部長となんら変わらない。
俺だったら、何て言ってほしいだろう?相手には彼氏がいる、他に目をくれることはないだろう。それなのに、頑張れと応援されてもな。
だからと言って、諦めろと諭されて諦めがつくほど、単純にはできていない。
「レイヴィス、俺は、どうしたらいいと思う?」
「………そんなの、わからない」
それ、俺が聞きたい。
とにかく、目の前にある事柄から片付けていこう。
かがんだまま、転がっているシャーペンと消しゴムを拾い上げてペンケースに収める。
かき集めるように教科書類を一つにまとめてトントンと揃えて、鞄へと戻していく。
「その本は入れないで」
「え、でも」
「もういらない。捨ててくれ」
「俺に捨ててくれって言われても………わかった、捨てとく」
こういう時、この人に反論するのは無駄な労力でしかない。こんな本、学園内で捨てるわけにもいかない。身を乗り出し、少し離れた所に置いてある自分の鞄の中へと、とりあえず本をしまう。